再び「体制保証」について

Channel NewsAsia,ABC NEWS
日本のメディアは「体制保証」と「完全な非核化」との取引のような言い方をしているが,その部分を見てみよう.
President Trump committed to provide security guarantees to the DPRK, and Chairman Kim Jong Un reaffirmed his firm and unwavering commitment to complete denuclearization of the Korean Peninsula.
「体制保証」に当たると思われるのは"security guarantees"であり,正確に訳すれば「安全保障」であるが,もちろん「日米安保」のような意味,つまり北朝鮮を他国からの脅威から守ると言うような意味ではあり得ない.「他国の脅威」とはアメリカ自身が及ぼす脅威に他ならず,要するに「戦争を仕掛けない」と言っているに過ぎない.約2週間前の記事「『体制保証』の言葉は意味を理解して使われているのか?」に書いたように,主権国家の不可侵は国際法の大原則であって,そもそも交渉のテーマであるはずがない.
またメディアは,北朝鮮の非核化は言うが,アメリカの非核化については全くひとことも言わない.まさにhttp://pegasus1.blog.so-net.ne.jp/2018-01-09#senryu">「俺は持つきみは捨てろよ核兵器」である.
とにかく,キム・ジョンウンとトランプが直接会って平和のステップを踏み出したことは素晴らしいことで,この2人と,関係者の努力を称賛したい.
コメント
体制保証の意図的な翻訳
コメントの投稿
トラックバック
http://pegasusbis.blog35.fc2.com/tb.php/447-04a24cbe
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
六月十二日。薄曇り夕立あり。
米朝首脳会談開催さる。偏に韓国大統領の奮闘努力の賜物なり。わが国宰相なぞ全くの蚊帳の外なり。願わくば、一日も早い朝鮮戦争の終結、そして、近い将来の南北朝鮮統一のあらんことを。幻視せよイムジン河に虹架かる
トラックバックありがとうございます😊
体制を決めるのは、良かろうと悪かろうと、その国の国民であり
米朝間で合意したのは、米国は北朝鮮を侵略しないまたは、外部から体制を転覆するような過去に世界各地で行ってきたような事は行わない、と云う意味でしょう。
その限りでは、外交交渉の合意として問題ないと考えます。