2017-04

憲法25条は日本国が共同体であると定義する

「派遣村」に対する批判らしきものがメディアやネット上に見られるようだ.批判と言うより中傷である.有名なところでは,総務政務官の妄言*があるが,すぐに撤回,謝罪に追い込まれた.しかし同様の言説はまだはびこっているようだ.「言論の自由」の空間で大いに自由に撃退作戦を展開する必要がある.

たとえば,「日比谷公園に集まった人だけ特別扱いするのはおかしい」というのがある.「特別扱い」の解消は,全国の同様の境遇にある人にも国家が同様の支援を広げていくことでなされるべきだろう.このような後ろ向きの「批判」をする人の気持ちが分からない.

「派遣村」への批判ではないが,上の政務官妄言に関連して,これを批判し派遣村を擁護する立場から,「皆仕事を探している人ばかりだ」という「反論」もあるかもしれない.それはその通りだが,これが国家的支援の根拠に関係する文脈の中で言われるとおかしなことになるだろう.憲法25条に言う「すべて国民は」の「国民」は文字通りすべての国民であって**,「まじめに働く国民」とか「失業していてもしっかり職探しをしている国民」などという限定はつけられていない.つまり「働かざるもの食うべからず」などという言葉とは正反対なのだ.

憲法25条は日本国が単なる契約体ではなく共同体であると定義づけたものだろう.しかし仮に契約体であるとしても,消費税制度のおかげで,数時間でもこの領域で過ごすすべての人が―この場合は「国民」だけでなく,また幼稚園児から年金生活者まで―「納税者」であるため,「納税者の権利」としていろんなことを正当に要求できるはずだ.

「派遣村」は本当に歴史に残る前進だが,この立役者で「村長」の湯浅誠氏を共産党の比例代表のトップに,という提案がBLOG BLUESさんからなされている.大賛成である.共産党がそのようなダイナミックな柔軟さを持つことが出来れば,何十年も続いている,しかしあってはならないはずの一桁台の支持率を打ち破ることができる.

* http://alcyone.seesaa.net/article/112202953.html
** 英語バージョンでは"All people"となっていて国籍の限定はない.もし改正する機会があれば「人民」とすべきだろう.

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