フジテレビ「池上彰緊急スペシャル!! なぜ世界から戦争がなくならないのか」前半
前の記事には,17日深夜までに実に2万7千ものアクセスをいただきました.そこで,前半部分も同じようにスライド化して紹介します.もちろん池上氏とスタッフの勇気と努力に反応してでもあります.
文字が読みにくい6枚をクリックで拡大できるようにしています.(ドラッグ→保存ですべて拡大できますが,面倒なので)
全体の中ほどで出て来る,アメリカの縫製工場の風景
文字が読みにくい6枚をクリックで拡大できるようにしています.(ドラッグ→保存ですべて拡大できますが,面倒なので)
全体の中ほどで出て来る,アメリカの縫製工場の風景

フジテレビ「池上彰緊急スペシャル!! なぜ世界から戦争がなくならないのか」
2月12日夜の,フジテレビ「金曜プレミアム・池上彰緊急スペシャル!!」は,とても優れた番組でした.途中の「(2)戦争というビッグビジネス」の部分から見始めたのですが,釘付けになりました,
軍産複合体が戦争の原動力であること(関連記事:アイゼンハワーの離任演説),2年前に始まった武器禁輸撤廃のこと,そして最後はメディアの責任にも触れました.
http://www.fujitv.co.jp/b_hp/ikegamiakira_sp/
内容のごく一部ですが,画像を19枚クリップします.まず,番組では一番最後の,メディアの責任を述べた部分.


見始めて間もなく,防衛産業ランキングの表が出て来ました.
軍産複合体が戦争の原動力であること(関連記事:アイゼンハワーの離任演説),2年前に始まった武器禁輸撤廃のこと,そして最後はメディアの責任にも触れました.
http://www.fujitv.co.jp/b_hp/ikegamiakira_sp/
内容のごく一部ですが,画像を19枚クリップします.まず,番組では一番最後の,メディアの責任を述べた部分.


見始めて間もなく,防衛産業ランキングの表が出て来ました.
ロケット発射への「ミサイル防衛」発動は戦争への心理的地ならし

------
北朝鮮(以下,DPRK)の長距離ロケット発射に対して,メディアは「ミサイル発射」と報道し,これに対して政府がPAC-3などミサイル防衛を発動する事態になりました.過剰反応にとどまらない危険な戦争準備活動(主に国民心理の調教)には大いに警告を発しなければなりません.いや,政府の「破壊措置命令」が本当にロケット本体に実施されたなら,戦争になっていたかも知れません.


読書メモ:「ドイツ帝国」が世界を破滅させる
ソ連の崩壊を予言したとされるフランスの人類学者,エマニュエル・トッドのインタビュー集.いろんな雑誌やネットサイトのものが翻訳・編集されて日本で出版.つまりこの本の「原書」というものはないようです.文春新書で昨年(2015年)5月に刊行されています.
センセーショナルな本の表題は,冒頭の章のタイトル「ドイツがヨーロッパ大陸を牛耳る」を“増幅”させたもののようです.
インタビューの期間は2011年11月から2014年8月までにわたり,時間の逆順に編集されています.
移民政策の寛容さや,ファシズム時代の徹底した清算など,一般に評価の高いドイツとメルケル政権ですが,トッド氏によればEUの独裁者という評価です.氏の議論の特徴の一つは,人類学者らしく,ドイツ社会の「性格」に原因の一つを見ているということでしょうか.つまり,ドイツの「子供のうちの一人だけを相続者にする権威主義的な家族システム」という特殊な文化は,その国が支配的なポジションについたときに変調をきたす,というのです.
その昔フランスの大学にいたとき,女性事務職員が教授を“tu”(きみ)で呼んでいたのにびっくりして,同僚のフランス人教員に「こちらではみんなそうなのか?」と聞いたことがあります.同僚が,フランスではそうだがドイツの大学は違う.もっと権威主義的だ,と答えたのを思い出します.
権威主義的文化と言う点では,日本も引けを取らないでしょう.いや,もっと上を行っているかも知れません.ドイツを「アンバランスであるがゆえに恐ろしい文化」とも評していますが,そのまま,いやより一層強く日本に当てはまるのではないかと思ったりします.
他にもいろいろと刺激的な,あるいは示唆的なフレーズと思うものを以下に抜き書きします.
センセーショナルな本の表題は,冒頭の章のタイトル「ドイツがヨーロッパ大陸を牛耳る」を“増幅”させたもののようです.
インタビューの期間は2011年11月から2014年8月までにわたり,時間の逆順に編集されています.
移民政策の寛容さや,ファシズム時代の徹底した清算など,一般に評価の高いドイツとメルケル政権ですが,トッド氏によればEUの独裁者という評価です.氏の議論の特徴の一つは,人類学者らしく,ドイツ社会の「性格」に原因の一つを見ているということでしょうか.つまり,ドイツの「子供のうちの一人だけを相続者にする権威主義的な家族システム」という特殊な文化は,その国が支配的なポジションについたときに変調をきたす,というのです.
その昔フランスの大学にいたとき,女性事務職員が教授を“tu”(きみ)で呼んでいたのにびっくりして,同僚のフランス人教員に「こちらではみんなそうなのか?」と聞いたことがあります.同僚が,フランスではそうだがドイツの大学は違う.もっと権威主義的だ,と答えたのを思い出します.
権威主義的文化と言う点では,日本も引けを取らないでしょう.いや,もっと上を行っているかも知れません.ドイツを「アンバランスであるがゆえに恐ろしい文化」とも評していますが,そのまま,いやより一層強く日本に当てはまるのではないかと思ったりします.
他にもいろいろと刺激的な,あるいは示唆的なフレーズと思うものを以下に抜き書きします.