強まる「放射能分かち合い」プロパガンダ
昨日の「Pネット」学習会は,藤田祐幸氏による原発問題の1時間半を超える講演だった.そして話題の中心は今まさにホットな「がれき問題」.被災地復興が進まないのは受け入れが進まないからだとか,「痛みを分かち合う」だとか,メディアの言うことがまさにプロパガンダそのものと言うことがよく分かるプレゼンテーションだった.メディアは一人も取材に来ていなかったが,全くもったいない.こんなことなら,私もアドレスの分かる記者などに知らせておくのだったと思う.
最も印象的かつ説得力あるスライドは次だ.これは,環境省の「東北地方及び関東地方における一般家庭等で使用される 薪及び薪の灰等の調査結果について」という2月24日の報道発表を,藤田氏がグラフ化したものだ*.これはがれきのデータではないが,大いに参考になる数値だろう.(クリックで拡大)

従来,原子力発電所の事業所内から出た廃棄物の規制値として100ベクレル/kgという数値があったが,東日本大震災後,原発でもない一般廃棄物の値として,この80倍の8,000ベクレル/kgに引き上げてしまったのだが,その数値のからくりも見えてくる.縦軸で8,000のところに横に線を引くと,大半が「基準内」に収まるのだ.被ばく量を「年間1ミリ」から勝手に5ミリだの20ミリに引き上げたのと同じご都合主義,国民の健康を顧みないご都合主義の繰り返しである.
(* 対数目盛になっている左縦軸で8,000ベクレル/kgの横線は引用者が追加)
この8,000ベクレル/kgへの引き上げについては,徳島県のホームページが,「情け無い君たち東京を見習え」という投稿への毅然とした反論の中で,手厳しく批判している.
「目安箱に寄せられた提言と回答」
http://www.pref.tokushima.jp/governor/opinion/form/652
注:左縦軸で“8,000”の目盛りの打ち方:
1,000の目盛りと10,000の目盛りの間隔を物差しで測り,その0.9倍(より正確には log8 = 0.903...倍)の長さを,1,000の目盛りの位置から上に取る.
最も印象的かつ説得力あるスライドは次だ.これは,環境省の「東北地方及び関東地方における一般家庭等で使用される 薪及び薪の灰等の調査結果について」という2月24日の報道発表を,藤田氏がグラフ化したものだ*.これはがれきのデータではないが,大いに参考になる数値だろう.(クリックで拡大)

従来,原子力発電所の事業所内から出た廃棄物の規制値として100ベクレル/kgという数値があったが,東日本大震災後,原発でもない一般廃棄物の値として,この80倍の8,000ベクレル/kgに引き上げてしまったのだが,その数値のからくりも見えてくる.縦軸で8,000のところに横に線を引くと,大半が「基準内」に収まるのだ.被ばく量を「年間1ミリ」から勝手に5ミリだの20ミリに引き上げたのと同じご都合主義,国民の健康を顧みないご都合主義の繰り返しである.
(* 対数目盛になっている左縦軸で8,000ベクレル/kgの横線は引用者が追加)
この8,000ベクレル/kgへの引き上げについては,徳島県のホームページが,「情け無い君たち東京を見習え」という投稿への毅然とした反論の中で,手厳しく批判している.
「目安箱に寄せられた提言と回答」
http://www.pref.tokushima.jp/governor/opinion/form/652
注:左縦軸で“8,000”の目盛りの打ち方:
1,000の目盛りと10,000の目盛りの間隔を物差しで測り,その0.9倍(より正確には log8 = 0.903...倍)の長さを,1,000の目盛りの位置から上に取る.