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2009-09

「建設的野党」は選挙後の標語であるべきだった

まずは急を要する話題です.上関原発を作らせないための漁民たちによる海上阻止行動が続いています.冨田貴史さんのブログが写真でこれを報道しています.
http://radio-active.cocolog-nifty.com/blog/
次の「祝島島民の会」のサイトでは反対署名が行われています.(中ほどより下,緑の背景の終わるところ)

さて,選挙結果と共産党の反応について少しばかり.
志位委員長の講演が11日のしんぶん赤旗に載っていたが,なにしろ4ページにもわたる長大さのため,ウェブから音声をダウンロードして,車の中ででも聴こうと思った.
http://www.jcp.or.jp/movie/09mov/20090909/index.html

ところがウインドウズメディア形式のため,そのままではiPodに落とせない.ネットを探すとFlip4Macという変換ソフトが見つかった.これでQuickTime Playerに読み込み,iPod形式で書き出せる(ただし有料の"Pro"バージョンのみ).

ファイルサイズも小さくなるかと思ったが逆で,300MB弱だったのが1GB超にふくらんでしまった.これではネット上で公開してもあまり意味がないかと・・・
1401577.gif同じサイズに出来ました!http://ad9.org/video/20090909_87th_koen.mp4

さてその中味だが,この30年ほどの共産党をとりまく政治状況を解説し,そのうえで今回の選挙結果をどう捉えるか,そして党そのものの結果についても自己評価するものだった.選挙結果で民主党が圧勝したことについて,そして民主党の位置づけについては,「第二自民党」的な単純な割り切りではなく,多面的に捉えている点はなるほどと思った.また,最近30年の政党史も要点を押さえていると思われる.問題は「自己評価」だ.

これは当然「目標」が何であったかと密接に関係する.皆さんご存じのように,今回の選挙での共産党のキャッチコピーは「建設的野党」であった.民主党による政権交代を前提に,それに対する態度を表明するものだ.しかしこれは同時に「与党にはならない」ないし「与党にはなれない」という表明でもある.数を絞ったとはいえかなりの数の選挙区と,それに比例区の数をあわせれば候補者数は相当なものになる.かりにその半分が当選すれば当然のことながら政権が問題になるほどの数である.戦いの前から「野党」を宣言することは,「ほとんど当選の可能性はありません」とみずから宣言するに等しい.そのような政党に大量の票が集まるはずがない.

つまり,現在の指導部には「近い将来に本当に政権を取ってやろう」というような覇気がないと言わざるを得ない.現有議席を守ったことは「善戦」と言えないこともないが(実際,志位講演ではそのような評価),しかしこれは同時に目標の,そして志の低さを表明することにもなるのだ.自民党が「惨敗」したと言うが,しかしその10分の1の議席も取れていないのだから,「変化率」では善戦かも知れないが,絶対数では,自民党以上の「惨敗」であるのは客観的事実である.

このような共産党の状況―むしろ「心理状態」と言うべきかも知れないが―,これを変えられるのは,党内外からの「建設的批判」であろう.先日,東京で共産党支持者の集会があったので参加してみたが,参加者の,指導部や方針に対する批判性のなさが強く感じられた.発言はもっぱら自分の,あるいは自分が属するグループの経験談ばかりで,党幹部の基調講演に対する批判的発言は(私を除いて)皆無であった.批判精神が売り物であるはずの大学関係者の集会であったにもかかわらず,である.「スターリン主義」うんぬんを論ずる向きもあるかも知れないが,それほど「高度」なものとも思えない.いわゆる「おまかせ民主主義」が,この党の中でも,しかもその知識人層の中でさえ,蔓延しているのだろう.

なかなか難しい「病気」ではあるが,なんとか治療の努力をしないと,せっかくの大量の左派の人口という財産が半分無駄になっている.それらの人々の創意と英知が,そして「野心」が眠ったままになっている.

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はたして、911 は本当にテロだったのか。ZERO は、原版(イタリア語)の制作(2007年)以来、ローマ国際映画祭(2007年10月)、ブリュッセルEU議会場(2008年 2月)、ロシア国営放送(2008年9月)で上映された、対テロ戦争の原点を鋭くえぐる長編ドキュメンタリー。

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