2008-04

本の紹介:ポスト・デモクラシー―格差拡大の政策を生む政治構造

K3200002t.jpg一年前に翻訳出版された「ポスト・デモクラシー」という本を読んだ.このタイトルの意味は,20世紀前半に世界中で進んだ「民主化」,つまりデモクラシーの進展が,その後のグローバル企業の隆盛や,政府や政党と企業との進化した癒着の形態によって形骸化させられ,形式的,制度的な外見とはかけはなれて,もはやデモクラシーとは言えない状況にあることを指している.そのような状況下で,民主主義的な平等社会を実現して行くにはどうしたらよいか,というのがこの本のテーマである.著者コリン・クラウチはイギリスの経済社会学者で,主にイギリスとイタリアの政治状況を扱っている.しかし,・・・

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「9条世界会議」が近づいています

K3200002t.jpg「9条世界会議」(5月4-5日,幕張メッセ)が近づいていますが,主要メディアに出てこないのが残念です.実行委員会のメディア対策チーム(あるんでしょうね?)の活動に期待したいです.個人で宣伝するのに,「地球の子ども新聞」の特集号が役立つと思います.写真は,大学図書館のロビーに貼らせてもらっている,その新聞です.
入手先は次です:
環境教育社「地球の子ども新聞」
住所 〒158 東京都世田谷区奥沢7-19-13 チサン自由が丘401
電話・FAX 03-3703-9468

new2st.gif追記:4日,5日の両日,参加します.会場でお会いしましょう.

年金天引きの非合法性--関係条文に即しての考察

先日の記事「年金からの天引きは,刑法の窃盗罪に当たるのでは?」で,「天引き」の合法性について疑問を出しました.読まれた皆さんも,たしかに「人の懐に手を突っ込むようなやり方」だが,当然抜け目なく合法化しているはず,と思われているでしょう.そこでその点を関係法規の条文に即して検証してみました.「物理屋の法律談義などに付き合うヒマはない」とこのページをクローズされてしまわないよう,ちょっとばかりこの方面での「業績」を前宣伝します.

その1 しんぶん赤旗に先月27日,「人事院規則は違憲 国公法弾圧 堀越事件 行政法研究者が証言」という記事がありましたが,この点については,人事院規則一四・七の違憲性を12年前から指摘しています.
「国家公務員の政治活動の制限・禁止について」

その2 国立大学が独法化される前の,学部等の設置認可のやり方の違法性を指摘しました.公刊されましたが今日に至るまで有力な反論は認められません.
「文部省の違法行為・従順な大学」
(「科学・社会・人間」53号,1995年7月発行に掲載)

さて,本題です.
今回のような「天引き」のことを法律用語では「特別徴収」と言うようで(もちろん「源泉徴収」という税金の給料天引きはおなじみ),今回の件では「高齢者の医療の確保に関する法律」の107条が最も関係がありそうです.というより,国側はこれで合法化しているつもりだと思われます.
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/pdf/hoken83b.pdf
107条を引用します.ただし読みやすいように括弧書きを註として外に出しました.

(保険料の徴収の方法)
第百七条 市町村による第百四条の保険料の徴収については、特別徴収(註1)の方法による場合を除くほか、普通徴収(註2)の方法によらなければならない。


(註1)市町村が老齢等年金給付を受ける被保険者(政令で定めるものを除く。)から老齢等年金給付の支払をする者(以下「年金保険者」という。)に保険料を徴収させ、かつ、その徴収すべき保険料を納入させることをいう。以下同じ。

(註2)市町村が、保険料を課せられた被保険者又は当該被保険者の属する世帯の世帯主若しくは当該被保険者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下同じ。)に対し、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百三十一条の規定により納入の通知をすることによつて保険料を徴収することをいう。以下同じ。

(この条文も含め,関係の政令,省令が次からリンクされている.)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/index.html

註1は特別徴収を(つまりおそらく「天引き」を)定義したものです.

この条文を日常言語的に読む限り,これが「特別徴収」つまり天引きを公認するものとは思えません.つまり,特別徴収は,それによる「場合を除くほか」と,条件節の中に入っているので,特別徴収自体を正当化する条文になっているとは思えないのです.それとも,法律用語では,「場合を除くほか」=「または」なのでしょうか?

かりに後者だとしても,註1による特別徴収の定義によれば,「市町村が年金保険者に保険料を徴収させ」るとあるだけで,その徴収の仕方,つまり保険料天引きかどうかについては何も示していません.これも常識的に解釈すれば,年金保険者つまり年金を支払うもの(たぶん社会保険事務所)の職員が,被保険者宅に出向いて徴収するというのが一般的でしょうし,もし天引きするにしても,被保険者の同意を得てから,というのが常識でしょう.これを無断でやるとすれば,やはり窃盗でしょう.

それとも,年金は,本人の口座に振り込まれるまでは,まだ「他人の財物」(刑法二百三十五条)になっていないというのでしょうか?しかしもしそうだすると,こんどは「徴収」という言葉が成立しません.「他人の財物」以外のものをその「他人」から「徴収」できるはずがありません.

new2st.gif追記:もちろん「後期高齢者医療制度」という,まさに姥捨て山の制度そのものが問題ですが,しかしこの天引き制度の問題性も別の意味で重大です.それは,「不払い」という最後の抵抗の手段,つまり「不服従」あるいは「市民的抵抗」という権利をあらかじめ奪ってしまうシステムだからです.

石村善治さんの講演の録音

きょう(4月19日)の,石村善治さんの講演の録音をポッドキャストでお送りします.
http://ad9.org/p9net/DM-10833.mp3

レジュメを掲示します.(残念ながらスキャンイメージです.)
1ページ 2ページ 3ページ 4ページ 5ページ 6ページ 7ページ 8ページ

講演学習会 「憲法9条とPAC3」
講師 石村善治さん (福岡大学名誉教授,本会世話人)
日時:2008年4月19日(土) 14時~16時
場所:早良市民センター(地下鉄藤崎駅すぐ) 2階会議室

祝名古屋高裁判決.19日は「ミサイル防衛」問題で福岡で講演会

昨日(4月17日)名古屋高裁で画期的な司法判断が出た.イラクでの航空自衛隊の活動(の一部)を違憲と判断した.詳しくは自衛隊イラク派兵差止訴訟の会のサイトをご覧いただきたい.
http://www.haheisashidome.jp/index.htm
この裁判を進められた皆さんの努力に,原告の一人として心からお礼を言いたい.

新聞に,判決文を退官のため別の裁判官が代読したとあったので,定年退官かと思ったら,ヤメ記者弁護士さんによると,何と依願退官とのことだ.もしかして,このような判決を出すとそのあと裁判官社会で生きていけないということか??非常に気になる.
http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/800bb4184fd73bd284770b2e4dab5fbc

これは杞憂であってほしいが,しかしおそらく相当なプレッシャーのもとで書いた判決文だろうと想像される.だからこれにケチをつけるのも気の毒ではあるが,やはり論理的にはすっきりしない.それは,違憲だと言っておきながら,その現状を放置していいと言うのだからだ.つまり,具体的な差し止めの請求に対し,形式論でこれを否定している.それなら,どのような手続きを取れば違憲状態を止められるのか,それを示してくれないと困る.

裁判所はこのように「判断」はしても,「効力を有しない」(憲法98条)はずの命令を止めることはしなかった(差し止めの却下).また政府もこの違憲状態を解消するつもりはないようだから,「市民による法の執行」が必要になりそうだ.

◆ ◆ ◆ ◆

さて,これも憲法九条に関わる重要案件ですが,「ミサイル防衛」問題での講演会が明日にせまりました.世話人の一人として,福岡市とその近郊に方々の多数の参加を呼びかけます.

講演学習会 「憲法9条とPAC3」
講師 石村善治さん (福岡大学名誉教授,本会世話人)
日時:2008年4月19日(土) 14時~16時
場所:早良市民センター(地下鉄藤崎駅すぐ) 2階会議室
    →フライヤー[992KB]

関連文書:防弾チョッキは純粋に自衛の道具か?

new2st.gif追記:判決理由の要旨を文字化したものきくちゆみさんのブログにあります.

年金からの天引きは,刑法の窃盗罪に当たるのでは?

今日から「後期」高齢者医療制度の保険料の,年金からの天引きが始まりました.全く素人ですが,ひょっとしてこれは刑法の窃盗罪に当たるのでは?

第二百三十五条【 窃盗 】

他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役に処する。


ウィキペディアによると,
「窃取」とは、占有者の意思に反して財物の占有を取得することをいう。

とあります.「後期」高齢者のほとんどが「年金天引き」を事前了承していないようですから,少なくとも「占有者の意思に反して」は成立しますね. さて,「違法性の阻却」が成立するのかどうか? 法律家の方,是非ご教示を.

→フォロー記事:年金天引きの非合法性--関係条文に即しての考察

立川反戦ビラ入れ裁判で「不当判決を認めない宣言」

昨日12日から,こんな署名運動が始まっています.

●立川反戦ビラ入れ裁判●
○不当判決を認めない宣言


さっそく署名しました.なお,この判決を全員一致で出した裁判官3名の名前は以下の通りです.
 今井功 裁判長,津野修 裁判官,中川了滋 裁判官

次回の国民審査で罷免しましょう.今井功裁判官は前回選挙時に審査されているため,それから10年経たないのダメですが,他の2名はどうでしょうか?

立川反戦ビラ弾圧救援会のウェブサイト
http://www011.upp.so-net.ne.jp/tachikawatent/index.htm

映画そのものの破壊工作をする有村治子議員を罷免せよ

映画「靖国」への「検閲」でも飽きたらず,自民党の国会議員は映画そのものへの破壊工作を始めた.共同通信配信の記事を今日(10日)の西日本新聞と佐賀新聞で見たが,それによると,有村治子議員はこの映画に出演した刀匠刈谷さんに直接電話をしたという.その後,有村議員によると「刈谷さんらは出演シーンの削除を希望している」というのだ.

これに対して李監督は,刈谷さんらから「どこでも上映してください」と了承を得ていると反論している.そして,「(削除の希望は)信じられない.どうして政治家がそこまで介入するのか」と怒りをあらわにしている.

驚くべき文化への権力介入だ.この議員には自分がどういう立場にあるのかが全く分かっていない.議員のウェブサイトには,「私・有村には、刈谷さんご夫妻の気持ちを変心させる意図も働きかけも一切なく」などとあわただしく弁解が掲載されているが*,このような問題で,国会議員が一市民に対して,儀礼でも激励でもなく,電話をするというだけで介入,圧力になりうるということが理解出来ないのだろうか.

このような,自らの権力に対する自覚も節度も欠くような人間に議員を務める資格はない.直ちに有村治子議員を罷免するキャンペーンを始めよう.

* http://www.arimura.tv/news/20080409.html
---------------
追記:佐賀新聞のウェブに詳報が出ています.
李纓監督との一問一答/映画「靖国 YASUKUNI」
2008年04月10日 01時19分
http://www.saga-s.co.jp/view.php?pageId=1618&blockId=860087&newsMode=article

有村治子参院議員の話/映画「靖国 YASUKUNI」
2008年04月10日 01時25分
http://www.saga-s.co.jp/view.php?pageId=1618&mode=0&classId=0&blockId=860090&newsMode=article

new2st.gif追記2:12日のしんぶん赤旗に10日の記者会見での李監督の発言が起こしてあります.その画像イメージです.
http://ad9.org/image/akahata080412.jpg

new2st.gif関連記事:靖国は日本に於ける「ネオ・ナチ」の施設(06年8月)

アジェンダ設定力

「表現の自由」は無制限か?
反発する向きもあるようだが,「世に倦む日日」の論考には鋭いものがある.映画「靖国」上映問題をめぐる記事「『靖国』と表現の自由の逆説 - 石井紘基と公共の福祉の規制」もその一つだ.この記事では,「表現の自由」の論理でこの問題を扱うだけでは不十分であるとして,ドイツの基本法第2条「何人も、他人の権利を侵害せず、かつ憲法的秩序または道徳律に違反しない限り、自らの人格の自由な発展を求める権利を有する」を引用している[註1].ドイツはこの「憲法的秩序または道徳律に違反しない限り」という制限のおかげで,90年代初めに極右ネオナチが台頭した時,その「イデオロギーの興隆と拡延をよく阻止した」と述べている.そしてこの長い記事を,「『表現の自由』の論理は、いずれ遠くない時期に右翼[註2]に逆用されるだろう。同じ論法で逆に切り返される」と締めくくっている.つまり「表現の自由」だけを全面に立てて上映妨害に対処するだけでは,同じ「自由」で靖国派の言説の跋扈に見舞われるだろうというのだ.

ここには非常に重要な問題点の指摘があると思う.私なりにこれを解釈ないし発展させれば,「表現の自由」を盾に映画「靖国」上映を擁護することは,それ自体当然で重要だが,それだけでは「防衛」の範囲を出ない.すなわち「攻撃」性がないのだ.つまり護憲派(現憲法にとっての体制派)が,靖国派(すなわち反体制派)に対して,自らの陣地を拡大しようという勢いがない.護憲派がやるべきは,中立的とされるこの映画を超えて,靖国神社と靖国派が現憲法にとって許されざる「異端」の存在であることを天下に明らかにすることだ.

違憲の存在としての靖国
この国の平和は,アジア太平洋戦争というその史上最悪の愚行を経て,それによる膨大な犠牲の上に築かれている.しかしこの愚行は決して「終わった」ことではなく,再現可能なのだ.したがってそれを阻止することが現憲法の最大の命題となっており,政府と国民の使命であろう.逆に,愚行再現のための最大・最強のイデオロギー装置が「靖国」である.すなわち,この国の平和に対する最大の脅威は実は靖国である.

「言論・表現の自由」が,法的にも決して無制限の自由ではないということは,例えば名誉毀損やプライバシー侵害が取り締まりの対象であることからも明らかだ.同様に「平和に対する最大の脅威」となる言説,つまり「靖国」も当然取り締まりの対象になるとも考えられるし,これが「世に倦む日日」の意見かも知れない.もちろんそのような,内容・実質を明確に限定した違法化(ヨーロッパにおけるナチズムやカギ十字の違法化のように)がコンセンサスとして成立すればそれに越したことはない.しかし実際にこれを試みようとしたとき,「両刃の剣」として,あるいは拡大解釈などで制限が普遍的な自由にまで及ぶ危険性も大きい.

靖国違法化の是非はともかく,「靖国」が現憲法に敵対する存在であることを明らかにする活動には何の問題もないし,大いにやらなければならない.言い換えれば,今回の問題で,「上映は是か非か」という問題設定を「靖国は是か非か」という問いかけに変換していかなければならない.

アジェンダ設定力こそが重要
このような,問題設定の内容そのものを発議し普及させる力こそ重要なのだ.「相手の土俵に乗ってしまう」とよく言うが,その逆である.まずは相手の土俵で戦い始めざるを得ないかも知れないが,その土俵自体を問題にし,新しい土俵に相手を引き込むようにしなければならない.このようなことを「アジェンダ・セッティング」というが,ここにこそ最も思考力を使わなければならない.

「映画『靖国』は是か非か」と「靖国神社の存在と活動は合法か否か」のどちらを社会がアジェンダと認めるかで,この国のイデオロギー・シーンは全く違ってくる.個別のアジェンダ内での議論に勝つことよりも,どちらを主たるアジェンダとして社会に認めさせるかの争いに勝つことこそがより優先度が高い.

蛇足だが,「世に倦む日日」のチベット問題での論考はあまり賛成できない.余りに中国寄りで,事大主義的な印象さえ受ける.

-------------
[註1] むしろ第5条第2項の「一般法律の規定・・・によって、制限される」ではないかとも思われるが・・・.
第5条の[表現の自由]
(1) 何人も、言語、文書および図画をもって、その意見を自由に発表し、および流布し、ならびに一般に入手できる情報源から妨げられることなく知る権利を有する。出版の自由ならびに放送および放映の自由は、保障する。検閲は、行わない。
(2) これらの権利は、一般法律の規定、少年保護のための法律上の規定および個人的名誉権によって、制限される。

[註2] (引用者註) ここでは「極右」という言葉が適切と思う.「右翼」は尊敬すべきところも持った人々に対して使いたい.

全国と各地の九条意見広告運動,締め切り迫る

今年の九条意見広告運動の情報を集めてみました.いずれも締め切りが迫っていますので,参加希望の方はお急ぎ下さい.(検索エンジンで集めました.締め切りが書いてないものは電話で問い合わせました.他にもたくさんあると思われます.ご存じの方はお知らせ下さい.)
「九条広告支援の会」にも掲載しました.

第7期市民意見広告運動
「ご送金は2008年4月12(土)以前に 意見広告事務局着お願いします。それを過ぎますとお名前の掲載が出来ません。」

佐賀県平和運動センター
2008年5月3日(土曜)憲法記念日朝刊
4月11日(金曜)必着

憲法改悪を許さない1万人意見広告
5月3日(憲法記念日)の埼玉新聞の2面(全面)
4月9日(月)午後5時までにお願いします。
リーフレット:
http://www.jcp-saitamahokubu.jp/blog/archives/2007/02/images/1172307251.pdf

憲法を守り生かす意見広告運動群馬県実行委員会
4/30締め切り(電話により確認)

とめよう9条改憲! ―大阪意見広告運動のご案内―
※お振り込みの期限は「平成20年4月7日」以前にお願いいたします。それを過ぎますと、お名前の掲載ができません。
関連ページ
http://list.jca.apc.org/public/aml/2008-February/017919.html
関西共同行動ホームページ
http://www17.plala.or.jp/kyodo/home1.html

ぬまづ憲法9条の会
リーフレット:
http://numazu9.cocolog-suruga.com/blog/files/ikenkoukoku_2008.3.pdf
4/16締め切り(電話により確認)

チベット問題で共産党が中国に向け発言

かなり遅きに失した感があり,また内容も生ぬるいという印象もありますが,ようやく日本共産党がチベット問題で中国にものを言いました.

チベット問題――対話による平和的解決を

志位委員長が胡錦濤主席に書簡

http://www.jcp.or.jp/seisaku/2008/20080403_shii_syokan.html

以下にそのままコピーします.

中華人民共和国国家主席 胡錦濤殿

 チベット問題をめぐって、騒乱・暴動の拡大と、それへの制圧行動によって、犠牲者が拡大することを、憂慮しています。
 事態悪化のエスカレーションを防ぐために、わが党は、中国政府と、ダライ・ラマ側の代表との対話による平和的解決を求めるものです。
 そのさい、双方が認めている、チベットは中国の一部であるという立場で対話をはかることが、道理ある解決にとって重要であると考えます。

 だれであれ、オリンピックをこの問題に関連づけ、政治的に利用することは、「スポーツの祭典」であるオリンピックの精神とは相容れないものであり、賛成できないということが、わが党の立場であることも、お伝えするものです。
         日本共産党中央委員会 幹部会委員長  志位和夫

ブログ米国からの便りさんが次のように書いていますが,同感です.
「もし中国政府に対してチベットへの弾圧行為をやめるように声明を出していれば、日本共産党の国内での評価は大きく上がった可能性が高いのに。 今回無視を決め込んだことで多くの日本の有権者は日本共産党も政権を取ったら中国政府のように国民を弾圧するのではという警戒心を埋め込まれた可能性が高いと思います。 今回の中国政府のチベット人への弾圧は日本の有権者に対して日本共産党の評価を高めるチャンスでもあったのにそれを逃した日本共産党。・・・・」

この書簡は一歩前進と思いますが,さらに進んで欲しい.ルーマニア・チャウセスクの暴政や,カンボジアでの大量殺戮に長いあいだ気づかなかった誤りを繰り返してはいけません.

当ブログ関連記事:ラサの抵抗に日本の左翼は?

アイゼンハワーの「軍産複合体演説」全訳

   new2st.gif改訂しました(4/4).
アイゼンハワー大統領が離任するときに行ったテレビ演説は,「軍産複合体演説」として有名で,そのサワリの部分は日本語でもよく引用されます*.しかしその全文の日本語訳は見つかりませんでした.そこで,その全訳を次に公開します.

アイゼンハワーの国民への離任演説,1961年1月17日

音声ファイル付きのオリジナルは次にあります(他にもたくさんありますが).
http://www.americanrhetoric.com/speeches/dwightdeisenhowerfarewell.html

大学院の授業として昨年度から科学と社会の関係について扱う科目が新設され,私が担当しました.その教材の一つとしてこの演説文の読解と翻訳を課し,それを修正,編集したものです.通常引用される短いサワリの部分の他にも,多くの傾聴すべき言葉があります.

現在のアメリカは,まさに彼が危惧した最悪の道筋をたどって来たように思えます.つまりこの演説の鋭さが,最も残念な形で証明されているようです.そのアメリカを「ミサイル防衛」などで追おうとしているわが国とその国民にとって,まさに今日的かつ最良の警告として **読み返す時ではないでしょうか.

訳者はアメリカ政治の専門家というわけではありませんので,誤りや改善点など,ご教示いただければ幸いです.
--------------
* 「アイゼンハワー回顧録」にも本人自身が引用しています.
** もちろんアイゼンハワーが大統領として在任中にもアメリカはいくつもの侵略行為を行っており,ブロガーは彼を全面的に美化するものではありません.また,冷戦期らしくソ連を敵視したくだりもあります.しかしこの演説には,国内の危険な勢力の台頭に関して,権力の中枢で彼が感じ取ったものが真摯に表明されていると思います.

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はたして、911 は本当にテロだったのか。ZERO は、原版(イタリア語)の制作(2007年)以来、ローマ国際映画祭(2007年10月)、ブリュッセルEU議会場(2008年 2月)、ロシア国営放送(2008年9月)で上映された、対テロ戦争の原点を鋭くえぐる長編ドキュメンタリー。

mainimg180w.jpg

靖国問題ではビデオ「まだ軍服を着せますか?」もおすすめです:
紹介サイト当ブログ内

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