2017-03

翼賛国会への一里塚

minuteman3sept2016.jpg参議院は3月8日,「北朝鮮による弾道ミサイル発射に抗議する決議」を全会一致で行った.北朝鮮(以下,朝鮮と表記)の軍事力拡大に抗議する当然の内容を含むとはいえ,米-朝の対立という座標軸では著しくバランスを欠いており,極めて一方的なものだ.朝鮮の数発のミサイル実験に比べて,過去最大と言われる米韓軍事演習は取るに足らないものと言えるのだろうか.この演習と在日米軍基地とは無関係だと思っているのだろうか?
これらには一言も触れず朝鮮を非難するだけの決議に全野党が賛同したことに不気味さを感じる.翼賛国会への一里塚ではないのか.
ミサイル実験ならアメリカも頻繁に実施している.米空軍ホームページに誇らしく掲示されている(昨年9月のミニットマンⅢ,右の写真同,2015年3月同,2013年12月

中国の王毅外相の,両方に赤信号をともすべきとの発言が一番まともだ.
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170308/k10010902851000.html

アメリカの平和運動家ブルース・ギャグノンは,新たな朝鮮戦争の可能性を警告している.
“U.S. Considers First-Strike Attack on North Korea”
「アメリカは北朝鮮への先制攻撃を検討している」(2017.3.7)
http://space4peace.blogspot.jp/2017/03/us-considers-first-strike-attack-on.html

日本の政治家たちは,与野党を問わず,あまりにも世間知らず(naive)と言うべきかもしれない.ギャグノンの記事の始めと最後の部分の訳を下に.

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軍事研究問題での学術会議の報告案について

軍事研究問題での学術会議の報告案が公表され,7の新聞紙面で報道されました(毎日しんぶん赤旗).
原文は学術会議のサイトにあります.
http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/anzenhosyo/pdf23/anzenhosyo-siryo11-1.pdf
http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/anzenhosyo/pdf23/anzenhosyo-siryo11-2.pdf
(これらがリンクされている「安全保障と学術に関する検討委員会」ページ)
http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/anzenhosyo/anzenhosyo.html

内容ですが,「今度の総会で解禁だろう」という見方もあっただけに,ぎりぎり踏みとどまったという感じです.多くの方々の努力のおかげだと思います.ただ,問題点もいくつか感じます.
まず表題の「軍事的安全保障研究」という言葉が問題です.ここでなぜ新語を作る必要があったのでしょうか?英語には何と訳すのでしょうか,

「軍事研究」が包括的な意味を持つのに対して,「軍事的安全保障研究」では対象となる範囲が非常に(むしろ主観的にと言うべきでしょうか)限定されます.例えば,軍事研究の最右翼である兵器研究や軍事技術研究は,商品としての武器の生産,そして公式,非公式ルートでの流通へとつながります.これは国家の(つまり自国の?)(軍事的)「安全保障研究」の視野の外になります.

つまりこの新語は,「軍事研究」が「安全保障研究」の一部であるという思い込みを醸成し,前者への心理的抵抗を弱める作用があります.「デュアル・ユース」というカタカナ英語と同じ役割です.

また,この文書は「軍事的安全保障研究」を明確に否定していません.これは九条の暗黙の「解釈改憲」と言えるでしょう.

またこの報告案は,軍事研究にコミットしない,ないし慎重であるべき,という,言わば消極的否定論にとどまっていることも問題です.まさに5のマル3で述べているように,「科学者の研究成果は、時に科学者の意図を離れて軍事目的に転用され、場合によっては 攻撃的な目的のためにも使用されうる」のです.いや,「されうる」どころか,現に使用されているのです.これに対して,ただ「自分たちはそれにコミットしない」というだけで,つまり「いま使用されていることについては知りません」ということで倫理的,道徳的に十分な態度と言えるでしょうか.もちろんそんなはずはありません.これに対して,これをやめさせる「行動」を取ることも含まれるべきだと思います(追記参照).

ぎりぎり踏みとどまったのだから,せいぜいこれより後退しないようにすることが精々で,それ以上は無理だろう,などと「忖度」することこそが,むしろ後退を許してしまうことにつながるでしょう.また科学技術の軍事利用が大手を振ってまかり通る現状に見合う,九条原理主義からの(左翼にも見られる解釈改憲論からではなく),50年声明,67年声明の発展,強化の方向を主張すべきだと思います.

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"アッキード事件",市民の出番だ

mainichi170301p5.jpg森友学園疑惑,ようやく名前が決まったようですね."アッキード事件",総理大臣が逮捕された「ロッキード事件」に安倍昭恵夫人の「アッキー」の合成.ロッキード事件なみの展開を期待する気持ちも込められていますね.

しかし27日のマスコミ幹部の餌付け(?)の効果か,メディアは終息モードに入りつつある気配も感じられます.今日の毎日の紙面は安倍首相の弁解が見出しになっています.ただ,別のページでは追及も見られます.

mainichi170301p31.jpg幹部の意向にも関わらず頑張っている記者も多数いることでしょう.さきほど新聞代集金の人とこの話題になり,「政治家の口利きなしにあんなことが出来るわけがない」ということで意見が一致しました.

メディアの人たちにも頑張ってもらわないといけませんが,同時に,もはや「市民の出番」です.韓国で市民がパク・クネ大統領を職務停止に追い込んだように,東京で,そして各地で安倍辞職を求める大規模デモが組織されなければなりません.

「しんぶん赤旗」はトップページで大きく扱っています.社会面にも詳報があります.

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共産党の大会決議案に「自衛隊を活用」が復活

「護憲派による解釈改憲/もう一つの『パブリックコメント』を」の記事の後半部分とほぼ同じ内容ですが,共産党の大会決議に的を絞って再論します.)

全国の九条の会や護憲派の皆さんにとっては無関心ではいられない問題だと思います.

共産党の大会が来年1月15日から開催され,決議案も発表されています.その中に,実に5大会16年ぶりに,急迫不正の主権侵害の場合は「自衛隊を活用する」という文言が復活しています.16年前の22回大会でのその部分の文章と,今回の文章を並べてみます.

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護憲派による解釈改憲/もう一つの「パブリックコメント」を

東大教授・井上達夫氏による「憲法の涙」というタイトルの本がある.今年3月に出版されている.タイトルの由来は,改憲派からも護憲派からも憲法が無視されているということから来ている.改憲派による憲法無視は今さら言うまでもないが,護憲派からの無視とは,「集団的自衛権」は違憲として反対するが,自衛隊は事実上認めており,これも解釈改憲である,というものだ.

九条に関する井上氏の結論は,ひとことで言えば九条をまるごと削除せよということだ.軍備に関する問題は政府の政策レベルの問題で,憲法に書くべきではないというのだ.つまり彼は正真正銘の改憲論者である.憲法と現実とを一致させることを最重要と考え,戦争と平和の問題よりも優先しているかに見える.九条の裏には中国はじめ東アジアの人々の,そして日本の民衆の多くの失われた命があるということは,氏にとっては大したことではないようだ.日米安保に関しては,アメリカの侵略性をイラク戦争などの例を挙げて十分認めているにもかかわらず,東アジアにおいては完全に防衛的であるという前提で議論している.

この本は上のようにいろいろと矛盾を含み,また憲法から非戦のタガを外す危険な改憲論に他ならない.しかし冒頭で紹介した「護憲派の解釈改憲」論は,護憲派の一部への批判としては全く的中している.

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はたして、911 は本当にテロだったのか。ZERO は、原版(イタリア語)の制作(2007年)以来、ローマ国際映画祭(2007年10月)、ブリュッセルEU議会場(2008年 2月)、ロシア国営放送(2008年9月)で上映された、対テロ戦争の原点を鋭くえぐる長編ドキュメンタリー。

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